パーソナルトレーナーの独立を見据えた資格の取得は必要?

パーソナルトレーナーとして独立開業を目指している方に向け、ここでは資格について解説しています。
独立開業にあたり特別な資格は必要ありませんが、資格を持っていたほうが経営的に有利となることは確かでしょう。

独立開業に資格は必要ない

パーソナルトレーナーとして独立する際、特別な資格は必要ありません。弁護士や税理士が独立する際には資格が必要ですが、パーソナルトレーナーは無資格で独立することが可能です。

独立開業の仕方

パーソナルトレーナーとしての働き方には複数の種類がありますが、もし自分のジムを構えて独立するならば、物件を用意する必要があります。もし賃貸物件を借りて独立開業するならば、まずは物件の契約や内装工事、マシンの導入などが必要です。

開業に向けた物件の用意ができたら、後は所轄の税務署で開業届を提出するのみ。地域によっては都道府県税事務所への書類提出も必要となりますが、いずれも手間のかかる作業ではありません。開業に関連する手続きは、1日もあれば十分です。

安定経営のために資格を取得しておくことがおすすめ

上記の通り、パーソナルトレーナーとして独立開業することは簡単ですが、問題は集客。会員が増えないことには経営が成り立たないため、様々な方法で宣伝を行って集客を図る必要があります。

集客の際に強いアピール材料となるのが、資格。パーソナルトレーナーとしての実力を示せる資格を保有していれば、お客さんの信頼が上がって会員を増やしやすくなるでしょう。

安定経営に貢献するおすすめの資格

パーソナルトレーナーとして独立する際に特別な資格は不要ですが、独立後の安定経営を図るならば、パーソナルトレーナーとしての実力を客観的に証明できる資格を取得しておくことがおすすめ。お客さんの信頼を集めやすい有望な資格は次の通りです。

  • JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会)
  • NSCA JAPAN|NSCA-CPT(全米ストレングス&コンディショニング協会)
  • NSCA JAPAN|CSCS(全米ストレングス&コンディショニング協会)
  • NESTA JAPAN|NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)
  • NSPA|NSPA-CPT(全米ストレングス・プロフェッショナル協会)
  • FCM技能検定(日本フィットネス産業協会)
  • アスレティックトレーナー(日本スポーツ協会)

上記のほか、理学療法士や柔道整復師などの国家資格も、パーソナルトレーナーとしての信頼を上げる有望な資格となります(専門の学校で数年間学び、試験に合格する必要があります)。

【参考】開業資金について

パーソナルトレーナーとして独立するにあたり、資格と同じ程度、または資格よりも重要なテーマが開業資金。独立する上で避けては通れないテーマです。
開業資金について簡単に見ておきましょう。

開業資金はいくら必要か

仮に自分のジムを作る形で独立開業するならば、主に次のような費用が必要となります。

  • 物件の取得費用(敷金、礼金、不動産仲介手数料、2か月分の家賃など)
  • 内装工事・基本設備の設置に掛かる費用
  • トレーニングマシンの導入費用(購入、レンタル、リースなど)
  • 広告宣伝費
  • 経営が安定するまでの運転資金

主な費用は上記の通りですが、必要な資金の総額はジムの規模により大きく異なります。

マンションの一室などで小規模なジムを開業するならば、150万円程度で済む可能性があるでしょう。逆に、ある程度大きな規模のジムを開業するならば、1,000万円以上掛かるかもしれません。

平均的には500万円程度で開業している方が多いようです。

開業資金の調達方法

自分の貯金等から開業資金を用意できない場合には、金融機関から融資を受けて開業を目指すことになるでしょう。

金融機関と聞いて真っ先にイメージするところは銀行ですが、経営実績のない方に創業融資をしてくれる可能性は、かなり低いと言わざるを得ません。初めての独立開業ならば、政府系金融機関の日本政策金融公庫に融資の申し込みを行ってみましょう。

日本政策金融公庫は、独立開業を目指す方に対して銀行よりも緩い(と言われる)審査で、かつ銀行よりも低金利で融資しています。事業計画書の内容を詳細にまとめて誠実な姿勢で面接を受ければ、融資してもらえる可能性が高いでしょう。

【まとめ】独立後の大きな夢を描いて資格取得を頑張ろう

パーソナルトレーナーとして独立開業する際、特別な資格は必要ありませんが、資格を取得しておいたほうが安定経営につながりやすいことは確かです。

現在、本業としてジムで働いている方にとって、忙しい仕事の合間に資格の勉強をすることは大変ですが、独立後の安定経営を考慮すれば頑張り時かもしれません。


独立すれば、自分次第で収入を増やすことができます。将来の大きな夢を描き、頑張って資格取得を目指しましょう。